吃音ノート

吃音および関連分野について考えます

素人が吃音研究に首を突っ込むことについて (4)

3.素人も文献を調べることができる

素人が吃音研究にかかわることには制約があると思う。
しかし素人でも専門家が研究した成果である文献を検索し、読むことができる。

もう30年以上前だが、私は国会図書館に通い、多くの論文や研究報告をコピーしたことがある。
吃音、音声学、神経科学に関する文献を総計250ほどコピーした。
英文の文献も多い。
ただし私はそれらをあまり読んでいない。
また、それ以降の文献をあまり知らない。

これは弁解になるが、当時、私はフルタイムで働いていた。
もともと重度の不眠症があり、眠れない日が続くことがよくあった。
すると、無力感や厭世感がつのり、一種のうつ状態に陥ってしまう。
( 私は吃音でうつ状態になったことはない)
このため、生活が非常に不安定だった。
生死の境をさまよう年月が続き、文献をじっくり読む状態ではなかった。
しかし今は、睡眠薬によって眠りを確保している。
うつ状態もほぼない。
仕事はフルタイムからパートタイムに変わった。
自由時間は増えるはずだった。
ところが居住地で自治会の役員を務めることになり、
日々頭を占めているのは自治会のことばかり。
吃音についてはまったく考えていない。
来年度こそは役員を辞退したいと思っている。

昔とは違い、今はインターネットの時代である。
素人の私でも国内外の論文にアクセスしやすくなっている。
私はグーグルアラートで吃音などに関する記事を配信してもらっている。
グーグルスコラ―で文献を検索し、ダウンロードすることもある。
論文の検索サイト(J-Stage、cinii)に登録している。
国内外の学術誌や学界のサイトをのぞくことも不可能ではない。
語学力の弱さは電子辞書などである程度補えるのではないかと思っている。
コンピュータの時代になったおかげで、素人の私でも吃音研究に首を突っ込みやすくなった。
素人の乱を起こしやすくなった。